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創作

久しぶりに戻ってきました、読んでもらえると嬉しいです

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1.ロザーナ◆.18ItdoukM

 前髪が伸びた。足を動かすたびに視界に入る髪を見ながら文人は空を見上げた。そこに一筋の線が落ちてくる。
「雨かよ。」
思い返してみると今日は不運が続いた。地元の駅から電車に乗って出発するまでは良かった。最後の乗り換えを間違え、それに気づかず予定の時間に大幅に遅れて〇〇駅に着いた。そして、いざ目的地に向かおうと歩き始めたはいいが気づけば道に迷ってしまった。携帯は圏外、地図もなし。そんな時にこの雨である。まさに泣きっ面に何とやら、雨宿りする場所を見つけるため小走りで進む。小高い丘の中腹までくると、木々の中に神社の鳥居が見えた。境内で雨宿りでもさせて貰おうと、境内までの階段を上がっている時だった、突然、階段の上から少女が小走りで階段を降りてきた。俺と同年代に見える少女は、階段の途中にいる俺に気づき、すれ違いざまに目が合った。
「あ、ちょっと。」
地元の人間なのではと思い、声を掛けてみるが少女は振り向きもせず走り去ってしまった。
「なんだよ。」
走り去っていく少女の背中を見つめる。雨が頬に当たり、雨宿りをしに来たことを思い出し、境内へと急いだ。鞄を足元に置き腰を下ろす。何とかたどり着いたことを安堵しつつ、鞄の中に手を入れ適当に漁る。出てくる一枚の紙。そこには涼林荘の文字が大きくでている。
 涼林荘とは、俺の目的地、この町にある児童養護施設のことである。規模は小さいが豊かな自然の中で子供を育てることが出来ることを売りにしている施設だ。俺、村上文人は高校の夏休みの間、涼林荘に滞在することになっている。これからどうしようかと考えつつ耳にイヤホンを突っ込む。身をゆだねればなんとかなる、そんな歌詞を子守歌代わりに俺は目を閉じた。
ふいに肩を叩かれる。目を開けると、見知らぬ女性が俺の顔を覗き込んでいた。
「あなた、村上文人君?」
「そうです、もしかして涼林荘の人ですか?」
「そうよ、あなた時間になっても現れないから心配して探しに行こうと思ったら、咲樹が神社で見たって言うから、ここまで来たってわけ。ほら、下に車があるから早く乗っちゃって。これ傘」
咲樹とかいう先ほどの少女に腹を立てつつ、女性に礼を言い傘を受け取る。車に乗ると女性が話し始める。
「私は、安西京子、皆からは京子さんって呼ばれてるわ。涼林荘では食事や掃除をやってる。まあ、歳の離れたお姉さんだとでも思ってくれればいいわ」
「京子さん、はい、お願いします」
「文人君は、もう田島さんたちとは会ったことあるよね?
確か涼林荘を切り盛りしている夫婦のことだ。
「はい、前に挨拶に伺った時に」
「そっか、その時子どもたちには?」
「いえ、その時会ったのは田島さんたちだけです」
「そっかそっか、まあ少し変わってる子が多いと思うけど、気にせずね。個性があってよろいしらいの気持ちでどーんっと構えて」
「はあ」
気の抜けた声が出る。
「涼林荘まですぐだから、着いたらすぐお風呂入っちゃいなさい。そのままじゃ風邪引いちゃうわよ」
「はい、そうさせてもらいます」
返事を聞くと京子は運転に意識を向け、車内は冷房の低温だけが響いていた。俺は、移り行く景色を眺めながら神社の階段ですれ違った彼女のことを思い出していた。あの両目を真っ赤に腫らした彼女のことを。

(レス5件)
10/04 15:11削除依頼
2.ロザーナ◆yg3dpm5RF2

「とうちゃーく、よし荷物降ろそっか」
京子はそう言って車を止める。ドアを開けると雨が上がった特有の空気が鼻を刺激する。
「文人君、はい」
京子に荷物を手渡してもらう。
「さっ、中に入ろうか」
京子の後に続いて歩き出す。涼林荘の正面が駐車場になっているらしい。すぐに建物の姿が見えてくる。外観は、普通の2階建て一軒家である。しかし、普段見慣れている東京の一軒家と比べてみると、それよりもはるかに大きい。外壁は白で統一され、かつて真っ白だったであろう白は施設の年季を感じさせる色合いとなっている。
「文人君、ほら入るよ」
いつのまにか 京子は玄関の扉の前にいる。小走りで、京子の後に続きドアをくぐる。
「ただいま」
「おかえりなさい」
京子の声に、奥から返事をしながら女性と男性が出てくる。
「いらっしゃい。改めまして私は田島洋子、こっちは夫の公介よ」
「はい、村上文人です。夏の間よろしくお願いします」
「よろしくね」
「おう」
 洋子さんおの話し方はこの間と同様ゆっくり丁寧で、誰からも好かれそうな暖かい空気を醸し出していた。
「ここで話していてもなんだろうから、ほら早く上がりなさい」

10/07 00:03削除依頼
3.ロザーナ◆yg3dpm5RF2

公介は表情豊かではなさそうだが、洋子と同様暖かい雰囲気を醸し出している。
「はい、失礼します」
「こら文人君、それじゃ駄目よ。期間はあろうとこれからは涼林荘の一員なんだから」
「た、ただいま」
「「「おかえり」」」
自分の決して大きくない声に、三人が暖かく迎えてくれたのが少し気恥ずかしったが嬉しかった。

10/07 00:13削除依頼
4.ロザーナ◆yg3dpm5RF2

「部屋に荷物おいてきちゃいなさい。文人君の部屋は二階上がって右手の奥の部屋ね。おいたら着替え持って降りといで」
「わかりました」
階段を上がり部屋のドアをあける。正方形部屋に入ってすぐ、正面の奥の壁にある窓から先ほどの駐車場が見える。涼林荘の前には一本の川が流れる。窓の向こうにはまだどんよりとした灰色が広がっている。部屋の右手にはベッドが、その隣にはタンスが置かれている。左奥には机が置かれ、手前には空の本棚がスペースが埋まるのを待っていた。掃除は行き届いているようで、埃一つ見当たらない.

10/07 00:16削除依頼
5.ロザーナ◆yg3dpm5RF2

「よっと」
 鞄を置き、椅子に腰を下ろし一息つく。窓を開け外の空気を入れる。じめっとした、重たい空気が入ってくる。

10/07 00:19削除依頼
6.ロザーナ◆yg3dpm5RF2

「山、山、山か」
 無意識にでた言葉だったが、正にその通りであった。見慣れた背の高いビル群も、せかせかと歩く人々もいない、見渡す限りの緑だった。

10/07 00:20削除依頼
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